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 今まで幾つかのスポーツをそれなりに一生懸命やってきたけど、やってきて得たものは沢山ある。多くの友人、そして人生の教訓みたいなものを、まさに自分の身体で実感として得ることができた。

 スポーツは勉強に比べて努力が報われることが多くはなかったと思う、僕の場合は。ある一定以上のレベルになるとどうしても、まず最初に才能、センスというようなものが必要でそこからどれだけ努力をするかの勝負が始まる。僕は客観的にみて、センスがあるとは言いがたく、スタート地点に立つことができなかった。それでも、一流のステージで勝負がしたくて、たくさん練習した。本当にたくさん練習した。結局、結果を出すことはできなかったけど多くのものを自分の身体で感じることができた。長い時間をかけて、それは僕の身体全体に染み渡った。

 得た考えの一つに、人生自分の思い通りにならないことの方が、思い通りになることより多い、ということがある。これは人によって様々だと思うが、僕の場合は悔しいことにこうだった。それでも自分の勝ちたい場所では努力を惜しんではいけない。全力で頑張っても報われないことはあるし、それはしょうがないことだ。努力が報われないことが多々あっても、それが努力をしない理由にはならないし勝負に勝つには前に進むしかない。